前回の続きです。
http://86446.diarynote.jp/201011152130447054/
クイズのことはひとまず置いておきまして、まずは
複式簿記という技術がなぜ優れているか? ということについて。
複式簿記という技術がなぜ優れているか?
それは 言い訳を全部並べさせて、先に出させることにあります。
①言い訳を全部 ②先に この2点が凄く大事になります。
言い訳を全部、かつ、先に、出させることによって逃げ場がなくなるんですね。
①お金がなぜ入ってきたのか?
②お金がなぜ出ていったのか?
この2つに対する言い訳(説明)を複式簿記では『勘定科目』と『摘要』を使って表します。
例えばこんな感じ。
借 方 貸 方 摘 要
11/15 現金 2,000 売上 2,000 ㈱〇〇建設
11/18 仕入 1,000 現金 1,000 ××商店㈱
『現金』『売上』『仕入』が勘定科目、『㈱〇〇建設』『××商店㈱』が摘要です。
現金が左側にくると入金、右側にくると出金です。横の列で1セット、1取引です。
勘定科目と摘要で『言い訳』がされてますよね。
①11月15日に現金2,000円なぜ入ってきたの? → 〇〇建設に売り上げがあったんだよ
②11月18日に現金1,000円なぜ出ていったの? → ××商店から仕入れたんだよ
注目して欲しいのが、現金が入ってきたときには右側にも
その内容を表す勘定科目(売上)、そして 同額の数字 (2,000円)がきていることなんです。
2,000円全部が売上ですよ~ と。こういうことです。
これが言い訳がしっかりされている状態です。
で、ここからなんですけど、気づいて欲しいのがここ。
言い訳がしっかりされていれば、左側(借方)と右側(貸方)の数字の合計が必ず一致していくでしょう?
つまり上の例でいえば、左側、つまり借方の合計が 2,000 + 1,000 = 3,000、右側(貸方)
の合計も2,000 + 1,000 = 3,000 で3,000円。
ここが『複式簿記』の一番大事なとこで、 『貸借一致の原則』といわれます。
上の例は2行だけですが、このしっかりと入金・出金について言い訳をする、つまり
その全部の金額について適切な勘定科目で記帳しておくことを繰り返していくと・・・・・
何回取引を繰り返していっても、左と右の合計(貸借合計)は一致するのが分かると思います。
逆にいうと、一回でも入金・出金についてその内容を表す勘定科目を相手方にふさないとゼッタイに左右の金額がズレてきますよね。
今の国がこの状態です。
網羅的に経理できていないと・・・・・勢いエイヤ!とやってマジックを使ったりしたりします。
素人に仕分けなんかさせずに、しっかりとした国家監査士を任命してキッチリとさせて
みたら・・・・・イロイロと出てきますよ~
もちろんタイヘンな作業ですけど。
もう少し取引の数を増やしてみます。
※摘要省略。リアリティはないです、イメージだけしていただければ。
30万を出資して会社を設立
3/1 現金 300,000 資本金 300,000
10万の土地を購入
3/6 土地 100,000 現金 100,000
4万円 仕入
3/12 仕入 40,000 現金 40,000
10万円 売上
3/20 現金 100,000 売上 100,000
全ての入金・出金に、その内容を表す『勘定科目』がついていますよね。
そうすると・・・・・ 3月31日の残高試算表
現金 260,000 売上 100,000
土地 100,000 資本金 300,000
仕入 40,000
左側(借方)は ・・・・・ 260,000 + 100,000 + 40,000 = 400,000
右側(貸方)は ・・・・・ 100,000 + 300,000 = 400,000
一致しますよね。こんなイメージです。
つまり、 一つ一つの取引をキチンと説明(記帳)してはじめて貸借が一致していく
だから、残高試算表がしっかりと示せて貸借合計を一致させることができて、
はじめて、しっかりと経理しているのかな?と。
監査のスタートラインに立てるわけなんです。
つまり・・・・・ 貸借が一致していない → しっかりやってないやん! ということ。
ここを、しっかりと、かつ、時間をなるべくかけないでやりたいんです。
それが会計の至上命題。
それと、ぶっちゃけた話、ある程度のテキトーさは必要です。
でも、国や地方公共団体はテキトーではダメ。
一番しっかりと帳簿をつけなければいけないんですよ。
たとえ面倒くさかったとしても、しっかりと言い訳(記帳)をしておかねばいけない。
それは・・・・・強制的に徴収される、『税金』のことだから。
まずはこの状態にキッチリとして、それから監査・・・というのが仕事の流れになってきます。
テキトーにしておきたい理由、分かりますよね。
しっかりと『複式簿記』の原則に基づいてキッチリやるとすると・・・・・
隠したいことがあると・・・・・勢い違う言い訳(不正経理)をせざるを得なくなる。
テキトーにしておいたほうが・・・・・シラを切れる。
お金をチョロまかしたいとき、使い込みたいとき、
テキトーなほうが何かと都合がいいんです。
昔、塩川財務大臣が言っていた
「母屋でお粥をすすっているのに、離れではすき焼きを食っている。」 と。
テキトーなほうが、すき焼きを食べるには都合がいい。
だから、我々がしっかりと監督しない限りは、なかなか難しいんですよ。
だって・・・・・ 面倒くさいでしょう?
家計簿(帳簿)をつけるのが好きな方も時おりいますが、なかなか日々の帳簿を自発的
にキッチリとつけていくというのは難しいモノ。
だから 我々の監督のもと、国民の総意として、しっかり作れ!ということを明確に直接政治家に対して指示して働きかけていかないと、なかなかできることじゃあないんです。
ぶっちゃけた話、個人事業者の方で、商法・所得税法で規定されてなければ・・・・・
しっかり帳簿つけなさい! と言われなければ、つけないよ。
という方、かなりいると思いますよ。
そうなりがちなので、国 → 会社、個人 に対して帳簿をつけるよう促す。
国民 → 国 に対して帳簿をキッチリとつけるように監督する。
という、この双方向が凄く大事になってくるわけなんです。
国のほうがつけなければいけない、というのは先日お話したとおり。
http://86446.diarynote.jp/201010202354117193/
・・・・・少し長くなりました。
以上。
政治のシカタ第12回は複式簿記についてです。
『現金』の相手方に説明を加える。それを繰り返すことにより貸借が一致する。
貸借が一致することによってある一定の信頼性を担保する。
それが複式簿記の根幹です。
http://86446.diarynote.jp/201011152130447054/
クイズのことはひとまず置いておきまして、まずは
複式簿記という技術がなぜ優れているか? ということについて。
複式簿記という技術がなぜ優れているか?
それは 言い訳を全部並べさせて、先に出させることにあります。
①言い訳を全部 ②先に この2点が凄く大事になります。
言い訳を全部、かつ、先に、出させることによって逃げ場がなくなるんですね。
①お金がなぜ入ってきたのか?
②お金がなぜ出ていったのか?
この2つに対する言い訳(説明)を複式簿記では『勘定科目』と『摘要』を使って表します。
例えばこんな感じ。
借 方 貸 方 摘 要
11/15 現金 2,000 売上 2,000 ㈱〇〇建設
11/18 仕入 1,000 現金 1,000 ××商店㈱
『現金』『売上』『仕入』が勘定科目、『㈱〇〇建設』『××商店㈱』が摘要です。
現金が左側にくると入金、右側にくると出金です。横の列で1セット、1取引です。
勘定科目と摘要で『言い訳』がされてますよね。
①11月15日に現金2,000円なぜ入ってきたの? → 〇〇建設に売り上げがあったんだよ
②11月18日に現金1,000円なぜ出ていったの? → ××商店から仕入れたんだよ
注目して欲しいのが、現金が入ってきたときには右側にも
その内容を表す勘定科目(売上)、そして 同額の数字 (2,000円)がきていることなんです。
2,000円全部が売上ですよ~ と。こういうことです。
これが言い訳がしっかりされている状態です。
で、ここからなんですけど、気づいて欲しいのがここ。
言い訳がしっかりされていれば、左側(借方)と右側(貸方)の数字の合計が必ず一致していくでしょう?
つまり上の例でいえば、左側、つまり借方の合計が 2,000 + 1,000 = 3,000、右側(貸方)
の合計も2,000 + 1,000 = 3,000 で3,000円。
ここが『複式簿記』の一番大事なとこで、 『貸借一致の原則』といわれます。
上の例は2行だけですが、このしっかりと入金・出金について言い訳をする、つまり
その全部の金額について適切な勘定科目で記帳しておくことを繰り返していくと・・・・・
何回取引を繰り返していっても、左と右の合計(貸借合計)は一致するのが分かると思います。
逆にいうと、一回でも入金・出金についてその内容を表す勘定科目を相手方にふさないとゼッタイに左右の金額がズレてきますよね。
今の国がこの状態です。
網羅的に経理できていないと・・・・・勢いエイヤ!とやってマジックを使ったりしたりします。
素人に仕分けなんかさせずに、しっかりとした国家監査士を任命してキッチリとさせて
みたら・・・・・イロイロと出てきますよ~
もちろんタイヘンな作業ですけど。
もう少し取引の数を増やしてみます。
※摘要省略。リアリティはないです、イメージだけしていただければ。
30万を出資して会社を設立
3/1 現金 300,000 資本金 300,000
10万の土地を購入
3/6 土地 100,000 現金 100,000
4万円 仕入
3/12 仕入 40,000 現金 40,000
10万円 売上
3/20 現金 100,000 売上 100,000
全ての入金・出金に、その内容を表す『勘定科目』がついていますよね。
そうすると・・・・・ 3月31日の残高試算表
現金 260,000 売上 100,000
土地 100,000 資本金 300,000
仕入 40,000
左側(借方)は ・・・・・ 260,000 + 100,000 + 40,000 = 400,000
右側(貸方)は ・・・・・ 100,000 + 300,000 = 400,000
一致しますよね。こんなイメージです。
つまり、 一つ一つの取引をキチンと説明(記帳)してはじめて貸借が一致していく
だから、残高試算表がしっかりと示せて貸借合計を一致させることができて、
はじめて、しっかりと経理しているのかな?と。
監査のスタートラインに立てるわけなんです。
つまり・・・・・ 貸借が一致していない → しっかりやってないやん! ということ。
ここを、しっかりと、かつ、時間をなるべくかけないでやりたいんです。
それが会計の至上命題。
それと、ぶっちゃけた話、ある程度のテキトーさは必要です。
でも、国や地方公共団体はテキトーではダメ。
一番しっかりと帳簿をつけなければいけないんですよ。
たとえ面倒くさかったとしても、しっかりと言い訳(記帳)をしておかねばいけない。
それは・・・・・強制的に徴収される、『税金』のことだから。
まずはこの状態にキッチリとして、それから監査・・・というのが仕事の流れになってきます。
テキトーにしておきたい理由、分かりますよね。
しっかりと『複式簿記』の原則に基づいてキッチリやるとすると・・・・・
隠したいことがあると・・・・・勢い違う言い訳(不正経理)をせざるを得なくなる。
テキトーにしておいたほうが・・・・・シラを切れる。
お金をチョロまかしたいとき、使い込みたいとき、
テキトーなほうが何かと都合がいいんです。
昔、塩川財務大臣が言っていた
「母屋でお粥をすすっているのに、離れではすき焼きを食っている。」 と。
テキトーなほうが、すき焼きを食べるには都合がいい。
だから、我々がしっかりと監督しない限りは、なかなか難しいんですよ。
だって・・・・・ 面倒くさいでしょう?
家計簿(帳簿)をつけるのが好きな方も時おりいますが、なかなか日々の帳簿を自発的
にキッチリとつけていくというのは難しいモノ。
だから 我々の監督のもと、国民の総意として、しっかり作れ!ということを明確に直接政治家に対して指示して働きかけていかないと、なかなかできることじゃあないんです。
ぶっちゃけた話、個人事業者の方で、商法・所得税法で規定されてなければ・・・・・
しっかり帳簿つけなさい! と言われなければ、つけないよ。
という方、かなりいると思いますよ。
そうなりがちなので、国 → 会社、個人 に対して帳簿をつけるよう促す。
国民 → 国 に対して帳簿をキッチリとつけるように監督する。
という、この双方向が凄く大事になってくるわけなんです。
国のほうがつけなければいけない、というのは先日お話したとおり。
http://86446.diarynote.jp/201010202354117193/
・・・・・少し長くなりました。
以上。
政治のシカタ第12回は複式簿記についてです。
『現金』の相手方に説明を加える。それを繰り返すことにより貸借が一致する。
貸借が一致することによってある一定の信頼性を担保する。
それが複式簿記の根幹です。
コメント
ところでウィリアム王子の件で、一躍「ロイヤルブルー」流行りそうですね。
一気に流行りそう、の間違いでした。
良かったですよ。
ケイトさんのドレスも綺麗なブルーですね。いい色ですね~。
言われてみるとロイヤルっていうのは英国っぽいですよね。
複式簿記の件はもう少し続きますのでついてきてくださいね!(*^-^)b